近年の経済状況や家族観の変遷から、住宅購入における考え方は、かつてマイホームの購入がサラリーマンの夢であった時代とは大きく変わってきています。

将来の経済的見通しや年金情勢に不安が感じられる昨今、高額の住宅ローンを組むことは躊躇してしまいますね。

ただ、そのような時代においても「それでもほしいぜマイホーム!」と考える方は私以外にも多くいらっしゃると思います。

私はすでに2年前に新築注文住宅を35年ローンで購入して毎月返済しています。漠然とした不安はないではないですが、それでも石橋をたたきまくってライフプランをシミュレーションしてから購入を決断しました。

現在では安心安全の返済ライフを満喫しています(笑)。いやー本当に買ってよかったですわ。

本記事では、これから住宅購入を考えておられる方に向けて、購入の際に知っておくべき注意点をまとめました。

それぞれのポイントについては簡潔に説明しています。より詳細は別記事か公的機関のサイトを参照ください。

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土地・建物の購入に関する税金関連

消費税

住宅購入は「消費」ですので、当然消費税がかかります。ただし「土地」には消費税はかかりません。これは不動産を購入したことがない人はほとんど知らないことです。

購入した方でも、書面をよく読んでいなければ忘れます。特に建売住宅を購入した場合、諸費用もろもろに紛れて消費税のことなどよく覚えていない人がほとんどです。

したがって、住宅購入経験者にそのことを言うと「え?そやったん?」という返事がほとんどです。

土地だけ先に買って、ハウスメーカーを回ってゆっくり注文住宅を購入しよう、と考えておられる方には朗報(?)ではないでしょうか。

不動産取得税

住宅を購入すると、不動産取得税を支払う必要があります。これは土地や建物を買ったときに発生します。たとえ所有期間が1日だけであっても支払う義務が生じます。

不動産取得税の税額は、「課税標準額×税率」で計算されます。課税標準額とは、その不動産の公的な評価額のことで、時価(購入した価格)より5~7割程度低い価格となります。

原則として、土地と建物それぞれの評価額の4%が不動産取得税となりますが、2021年3月31日までは、以下の軽減措置があります。

  • 土地:評価額×1/2×0.03(3%)
  • 建物:評価額×0.03(3%)

ただし、建物については一定の条件を満たせば結構な控除を受けられます。詳しい計算方法は省きますが、新築住宅の場合、建物の不動産取得税はゼロになる場合が多いです。私もゼロでした。

土地の不動産取得税は購入した翌年、建物は住み始めた年の翌年の5月に通知書が送られてきます。

固定資産税

不動産、つまり「固定された資産」に対してかかる税金が固定資産税です。毎年払う必要があります

税額は「固定資産税評価額×0.014(1.4%)」です。この評価額は、上記に記したように土地と建物の時価の5~7割程度となるのが一般的です。

評価額は、各市区町村が個別に決めています。場所、面積および形状などによって評価額は異なります

毎年5月に送られてくる納税通知書で確認しましょう。土地の固定資産税は、地価が変動しない限りほぼ固定ですが、建物は減価償却がありますので、約10~15年で価値が下がっていくことになります。

新築住宅を購入した場合、固定資産税の軽減措置があり、当初3年間は安く抑えられます。マンションの場合は5年間軽減されます。

以上の税金をまとめると以下となります。

  • 消費税:購入した時のみ(土地にはかからない)
  • 不動産取得税:土地は購入翌年、建物は居住開始の翌年(どちらも支払いは一回だけ)
  • 固定資産税:毎年5月(所有している限り毎年かかる)

いやー、お金かかりますな・・・。

固定資産税は、住み始める時期を見誤るとエライことになります。詳細は以下に。

住宅購入時にかかるその他のお金

住宅を購入すると、登記や各種申請に手数料などがかかります。これが結構馬鹿にならん額なんですよね~。

具体的には以下のような手数料があります。

  • 確認申請料(役所に申請する代行料のようなもの)
  • 性能評価申請料(同上)
  • 設計・工事管理費(各工務店やハウスメーカーの管理費)
  • 優良住宅申請料(認定を受けるための代行手数料)
  • 登記手数料(税理士に払う手数料)
  • 諸費用(よくわかりませんが、上記のいくつかが含まれる場合がほとんど)

まぁ要するにいろいろ煩雑な手続きをやってもらうための手数料と考えていいでしょう。4,000万円クラスの住宅だとざっくり合計で100~150万円程度かかるのが普通です。

いや~、ぼったくりとちゃいますのん?(笑)

住宅ローン契約時に考慮すべきお金

金利

まぁ実際これが一番重要です。35年ローンを組むと、金利が1%違うだけで支払い総額が500万くらい違うということもあり得ます。

この住宅ローン金利は毎月変化します。つまり、ローン契約する月の金利で長期間借りるお金の金利が決まるのです。借りるタイミングが非常に重要となりますが、こればっかりは「運」の要素が大きいですね。

住宅購入の手続きを進めていくと「だいたいこの月で契約かな」というのが見えてきます。その時の金利が下がるタイミングだとうれしいですね。逆だと相当がっかりする、ということになります。だって0.1%違うだけで総返済額は数十万円変わってくるんですから!

住宅購入の経験がない一般サラリーマンにはほとんど知られていないと思いますが、銀行の住宅ローン金利は交渉によって低減できる場合があります

公務員や教員など社会的属性が良好(離職率の低い職業などがこれにあたります)であったり、一般企業に勤めている場合でも、勤め先の規模やクレジットカードなどの信用情報が優良である場合などに低減してくれる場合があります。

現在は空前の低金利ですので銀行は超シブい対応となっていますが、ダメもとで複数の金融機関に打診してみるとよいでしょう。0.1、0.2%くらいは下げてくれるかもしれませんよ!

まぁ、個人的所感ですが、長期に借りる高額ローンですから、「固定金利」一択だと思います。金利については以下に詳細を説明しています。

利息や元本の減り方についてはこちら。

余談ですが、各銀行の金利は毎月1日に更新されます。ただソニー銀行だけは翌月の金利を前月の15日に更新します。

ソニー銀行が大きく金利を下げてくると、もしかしたら各銀行の翌月の金利も下がるかもしれません。一つの目安にすることは可能かと思います。

逆に上がるなら、その月のうちに契約したほうがいい、という判断も可能です(あくまで可能性ですので、参考程度にすべきです)。

団体信用保険(団信)

身もふたもないですが、これはあなたが死亡した場合に住宅ローンがチャラになる保険です。必ず入ってください(というか必ず入ることになります)。

ほとんどの銀行ではこの団信は無料です(金利に組み込まれていると考えられます)。フラット35などは別途入る必要があります。

これは住宅ローン用の生命保険ですね。配偶者がいれば、あなたが死んだ瞬間、その家は配偶者のものになります。その場合のローン残債はゼロです

住宅ローンは一般にかなりの高額になりますので、自分が死亡した場合に残された家族に対し、借金が引き継がれる心配はないですよ、心置きなくローンを組んでください、ということですね(笑)。

まぁ実際この保険がなければ誰もローンなんか組みません。ありがたい制度です。

保証料

これはですねぇ、個人的になんで必要なのか全くわかりませんが、これを支払わないとローンを組ませてくれません。

保証料は、あなたが返済不能になった場合に肩代わりしてくれる保証会社に支払うお金です。金額は借入額によって変わりますが、およそ借入額の2%程度となっています。

一括で払う場合と、金利に上乗せして支払う方法(要するに保証料のローン)があります。金利に上乗せすると、一括に比べて総支払額が3~4割多くなりますので(長期返済になるほど増えます)、可能であれば現金一括にすべきです。

これら団信と保証料は、銀行が絶対に損しない制度です。あなたが死んだら生命保険(団信)から残債が支払われ、返済不能になっても保証会社から支払われますので、銀行は不良債権化を防ぐことができるのです。

死んだらチャラですが、返済不能になってもチャラにはなりません。債権者が銀行から保証会社になるだけで、残債は返済することになります

この場合は大抵住宅を売却し、それでも残債が残る場合は借金を返し続けることになり、踏んだり蹴ったりになります。

そうならないためには、事前のライフプラン構築、シミュレーション、家計管理が重要になってきます。

まとめ

住宅の購入は人生における一大イベントです。ワクワクするイベントであり、家族が幸せになるためのステップにしたいですね。

そのためには綿密な準備と計画、そして実行力が必要です。特に金銭的な面では様々な負荷がかかりますので、各種税金、手数料、保険および保証料などの正確な把握から始めていきましょう

一例として、土地2,500万円、建物2,000万円の合計4,500万円の場合、地価が平均的な地方都市だとざっくり以下の見積もりになります(あくまで参考です)。

  • 消費税:160万円(建物×0.08)
  • 不動産取得税:15万円(土地のみ)
  • 固定資産税:毎年15万円(ただし減税措置で当初3年は10~12万円、10年後には土地のみとなり10万円くらいまで下がる)
  • 諸費用:150~200万円
  • 団体信用保険:ほとんどの場合無料
  • 保証料:約80万円

「購入時+翌年度の税金」を合わせると合計で400万円ちょっとかかる計算となります。

何回も言いますが、お金かかりますな・・・。

さて、これだけお金がかかるのが住宅購入であり、購入後もローン返済、固定資産税の支払いがずっと続くのです。

綿密な計画と実行力なしでは乗り切れないですよね。まず思い立った時点ですることはライフプランの設計と家計管理です。

そうしてから、自身で購入可能な住宅の金額を算出し、いくらまで借りられるか計算します。

このあたりで自分の限界が見えてくるのでいったんがっかりするでしょう。そこで住宅展示場巡りを行ってモチベーションを高めます(笑)。

あとは夢に向かって行動あるのみです。購入してもそれで終わりではありません。安全安心のローン返済生活を続けるためには、健康で働き続けなくてはなりません

住宅購入はお金がかかりますが、人生に色どりを与えてくれるイベントです。

かみしめて言いますが、自分の望む素敵な家を建てることができたら、働くモチベーションが上がります。毎日家に帰るのが楽しみになりますよ

ライフプランのシミュレーションから、税金の納付までをまとめた記事はこちらです。

皆さんの住宅購入の一助になれば幸いです。