住宅ローンはほとんどの方にとって人生最大の借金です。借金ですので当然金利がかかりますので、利息を支払う必要があります。

収入が多い人や借入額が少ない人は短期間で完済できるでしょうが、ほとんどの場合は20年以上の長期間で返済することになります。

特に一般サラリーマンで子育て世帯だと、20年スパンのキャッシュフローを確保しつつ、いざという時のための貯蓄も必要になりますので、より長期の視点および返済計画を立てることが必要になってきます。

2019年1月現在はまだ超低金利といっていいでしょう。35年という最大期間での返済を選択することが視野に入ります。

そこで今回は、35年返済を選択した場合の金利と利息の関係、また金利の違いによる元本の減少率の違いについてまとめます。

これから住宅の購入を考えておられるかたの一助になれば幸いです。

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35年ローンなら固定金利一択(ただし2019年現在の金利なら)

住宅ローンを超長期(35年)で借りる場合のメリットは以下の2点です。

  • 月々の返済額が少なくて済むため、キャッシュフローが安定する
  • 完済まで金利変動のリスクが一切ない

一つ目は特に若い世帯で収入がそれほどでもない場合、大きなメリットとなります。貯蓄もしながら(つまり、いざという時に備えながら)、返済を続けることが可能です。

2つ目は収入や年齢に関係なくメリットとなります。10年、20年後の金利がいくらになっているかなんて誰にもわかりません。

もちろん固定金利より変動金利の方が金利が小さいですよね。ただし、変動金利の場合は金利上昇のリスクをあなたが負うことになります。

10年以下の短期での返済が可能であれば変動金利でも問題ないでしょう。ただ35年になると、これはもう固定金利一択です。

なぜなら2019年1月現在の金利は極めて低いからです。金利が極めて低いということは、変動金利で借りるリスクが増し、固定金利の妙味が増えている、ということです。

借入金額、金利と利息の関係

2019年1月時点では、ほとんどの銀行で変動金利は0.5%前後です。魅力的ですよね~。ただしこれは「今」だけの金利です。将来変わらないかもしれませんが、変わるかもしれません。

対して長期の固定金利には幅があります。およそ1.0~2.0%の範囲で各銀行がアピールしていますが、金利が1.0%も変われば総返済額が「大きく」変わりますので、銀行の選択は極めて重要です。

また、35年固定を選択できる銀行はありまなく、長期でも30年までのところが多いですね。フラット35はもちろん35年固定です。

30年固定で返済期間35年を選択した場合、30年後に再度金利を選択することになります。

今回のシミュレーションでは、35年固定を想定して比較することにします。借入金額は2,000万円から7,000万円まで1,000万円間隔で行い、金利は0.5~3.0%の範囲で0.5%間隔としました。

おまけとして、バブル絶頂期の最大金利である8%を加えています。現在の金利がどれほど低金利かわかっていただけると思います(笑)。

それでは結果はこちら。

借入金額金利総返済額(35年)利息
20,000,0000.5%21,805,1711,805,171
1.0%23,711,9993,711,999
1.5%25,719,4935,719,493
2.0%27,826,0737,826,073
2.5%30,029,59810,029,598
3.0%32,327,41612,327,416
8.0%59,661,91439,661,914
30,000,0000.5%32,707,7572,707,757
1.0%35,567,9985,567,998
1.5%38,579,2398,579,239
2.0%41,739,10911,739,109
2.5%45,044,39715,044,397
3.0%48,491,12418,491,124
8.0%89,492,87159,492,871
40,000,0000.5%43,610,3433,610,343
1.0%47,423,9977,423,997
1.5%51,438,98611,438,986
2.0%55,652,14515,652,145
2.5%60,059,19620,059,196
3.0%64,654,83224,654,832
8.0%119,323,82879,323,828
50,000,0000.5%54,512,9284,512,928
1.0%59,279,9979,279,997
1.5%64,298,73214,298,732
2.0%69,565,18219,565,182
2.5%75,073,99525,073,995
3.0%80,818,54030,818,540
8.0%149,154,78599,154,785
60,000,0000.5%65,415,5145,415,514
1.0%71,135,99611,135,996
1.5%77,158,47917,158,479
2.0%83,478,21823,478,218
2.5%90,088,79430,088,794
3.0%96,982,24836,982,248
8.0%178,985,741118,985,741
70,000,0000.5%76,318,1006,318,100
1.0%82,991,99512,991,995
1.5%90,018,22520,018,225
2.0%97,391,25427,391,254
2.5%105,103,59335,103,593
3.0%113,145,95643,145,956
8.0%208,816,698138,816,698

2019年1月の変動金利に近い0.5%だと、35年だとしても利息は借入額の10%以下です。対して1.5%なら、借入額のおよそ3割を利息として支払う必要がありますね

ちなみにバブル期の金利である8%だと、借入額の3倍(!)を返済しなければならないというクレイジーな結果となっております。

ちなみに借入額4000万円の場合、金利と利息の関係は以下のようになります。

いやー、やはり金利は大事ですね。図を見ると変動金利で借りたくなる気持ちは十分に理解できますが、どこかで3%になっていたら、返済額は図の右端に近づくことになります。

ハイパーインフレになっていたら(そうそうならないと思いますが)、地獄の業火に焼かれます。

2019年1月現在の固定金利なら、図の真ん中より左でずっと固定なんですよ。これはデカい。固定金利がここまで安くなっているのは驚きです。

15年前は変動金利が1.0%前後で固定金利が2.0~3.0%くらいでしたから、現在の金利はべらぼうに安いのです。

元本と金利の関係

「元利均等返済」だと、毎月の返済額は35年間一定です。その一定金額のうち、元本と利息の返済比率が毎月変わるのですね。

当然、返済期間が進むにつれて、返済額のうち元本比率が増え、利息比率が減っていきます。

元本の残額(ローン残債)と金利の関係は以下のようになります。

横軸は「月数」ですので、420ヶ月で35年となります。

黒い線が金利ゼロで返済した場合です(そんな場合はありませんが)、つまり直線です。金利が上昇するにつれて、元本減少カーブは上に膨らんできているのがお分かりいただけると思います。

つまり、金利が高ければ高いほど、返済額のうち元本比率がなかなか下がっていかない、ということになります。

また、8%のカーブを見ていただければ一目瞭然ですが、このレベルの金利だと20年間返済しても元本がまだ半分以上残っているという恐ろしい結果となっております。

繰り返しになりますが、上図のカーブを見ても、現在の金利の低さがお分かりいただけると思います。

そろそろ住宅購入を本気で考えているのなら、まずはしっかりと家計簿をつけて、世帯の経済状況を把握し、ライフプランをシミュレーションしていきましょう。

住宅購入における返済額(借入額)の目安は以下に詳しく述べていますが、1年間の返済額が世帯手取り収入の25%以下だと比較的安心です。ただし、同じく世帯手取り収入の25%を同時に貯蓄できるなら、という条件付きですが。

上記の記事の条件が満たされているなら、35年ローンを組んだとしても実際には17~18年で完済できる状態になります(完済できる額が貯金されている、ということになります)。

世帯手取り年収が分かれば、最大可能借り入れ額が分かります(金利1.5%でシミュレーションしています)。

皆さまの住宅購入の参考になれば幸いです。