携帯電話は約20年間ずっとdocomoを使っていました。そこそこ電話は使うのですがデータ通信は通勤途中以外はほぼ使いません。不満があるとすればズバリ料金ですね。
一昨年住宅を購入する際の準備として、2年前からクラウド家計簿サービスであるMoney Forwardを使っています。
借入金のシミュレーションをするために、生活費のほぼすべてをクレジットカード決済にして1年間家計簿をつけた結果、固定費のうち、携帯電話料金が占める割合がちょっと高いことが分かりました。
ただ気づいたときには新しいiphoneに機種変更したばかりでしたので、すぐに解約すると違約金がだいぶかかるため1年ほど使っていたのですが、この度めでたく(?)格安SIMに変更しましたので、変更理由と所感を述べたいと思います。
格安SIMのメリット・デメリットは多くのサイトで紹介されておりますので、ここでは格安SIMに乗り換える際に悩んだこと、手続きでミスったこと、実際に使ってみた感想を中心に紹介したいと思います。
目次
格安SIMに乗り換える前の準備
キャリアでの通信に特に不満はなかった
docomoを20年近く使っていましたが、通信に特に不満はありませんでした。僻地でも割と電波は入るし、クリアに通話できます。
山奥に行くと、auやsoftbankは入らないのにdocomoだけ電波が良好、ということもしばしば。
「わからないことがあればメールではなく電話派」である私は、クレジットカード会社、電力会社や施工してもらった住宅メーカーなどに電話をかけまくります。
特にクレジットカード会社に電話した時などは、自動音声に従ってボタンを押していく場合が多く、最後にオペレーターにつながるまでに結構な時間を要する場合があります(フリーダイヤルなら問題なしですが)。
またうちの職場では仕事用の携帯電話を支給してくれませんので、外回り中の電話はすべて自腹(泣)。まぁ、あんまり外にはでないんですが。
そのためdocomoのカケホーダイプランを長年重宝しており、それなりに愛着もありました。またキャリアメールは、自分の携帯の中だけに保存されているので、2段階認証に使うなど安心感を持って使っておりました。
ただし、意味不明なオプションはあるしデータ通信料は高い
まぁキャリアのデメリットの一つはこれですよね。機種変更すると必ずついてくるオプション。「明日以降にご自身で解約できます」とか言われます。
なんで今ここで解除できないの? コンシェルジュとかいりませんけど? docomoの電波より遅いdocomo Wi-Fiに勝手につながる機能とか外してくんない? と毎回思いますが、なんでなんでしょうねぇ。
解除するのにログインパスワードとインターネットパスワードの2つが必要だったりするんですが、これ高齢者は自分で解除すんの難しいんじゃ? と思います。
データ通信、高いですね・・・。シェアパックの一番安い5ギガで6,500円です。私の場合、データ通信を使うのは通勤片道30分の電車内と、たまにある外回りでGoogle Map使うかメールするかくらいです。
動画やオンラインゲームなど全くしないので、毎月の使用データ量は多くて2ギガくらいです。家族合わせても3ギガ以下(笑)。
シェアパック3ギガを作ってほしい、とdocomoに過去何度もお願いしましたが、かないませんでした。
家族全員機種代金を月割りにして月々サポートを受けている状態で、月の携帯代金はおよそ22,000円くらいでした。
家計簿を眺めると携帯代金の固定費に占める割合が割と大きいことに気づき、住宅ローン返済負担をなんとか軽くしたいと、格安SIM移行を画策しておりました。
格安SIMに乗り換える前にやったこと
まず格安SIMに移行するにあたって不安な点は、「ちゃんと通信できるのか」ということでした。まぁ、できるに決まっているんでしょうが、長年キャリアに慣れている私にとっては結構重要なポイントですね。
この場合の「通信」は、もちろん「通話」と「データ通信」の両方です。いきなり乗り換えて「思ってたのと違った」と後悔するのだけは避けたいと思い、家でミュージックプレイヤーと化していた古いiphoneで試すことにしました。
乗り換える前にやったことは以下の4点です。
- docomoの機種代金の残債を支払う
- 古いiphoneで一度契約して使い勝手を試す
- お得な乗り換え方を徹底的に調べる
- キャリアメールをGメールに移す
現在の携帯代金は毎月22,000円といいましたが、家族全員機種変更して1年ちょっとの段階であり、機種代金の毎月返済と、月々サポートの両方が加算された料金です。
機種変更後1年以上経過していますので、格安SIMに乗り換えても違約金はかかりません(解約手数料はかかります)。ただもちろん機種代金は全額払わなければならないので、まず昨年11月ごろに家族分の残債約10万円を支払いました。
これで毎月支払いは消え、月々サポートのみ受けることができるようになり、その結果12月の携帯代金は約15,000円となりました。
月々サポートはあと1年ほど受けられますが、それを過ぎた場合の毎月の料金は約2万円となります。やっぱ高いですねー。ということでさよならdocomo、となりました。
格安SIMの選択ですが、正直多すぎてどれがいいのやらよくわかりませんでした。まぁ単純にCMを見たことあるやつから選ぼうかな、と。こんなレベルでした。
格安SIMの通信速度を調べてくれてるサイトやら、いろいろな比較サイトを調べた結果、最終的にmineoにすることに決定。
まぁ単純に家のインターネットがeo光だったから、なんですけどね。eo光は引っ越し前から長年使ってます。特にサポートの対応は大満足しています。
ということでmineoで格安SIMをお試しで使うことにしました。さっそくネットで申し込み。
docomoの電波を使うDプランで通話付き、データ通信料は3ギガのプランで月1,600円。
や、安っ!
しかも昨年末は半年間毎月900円引きのキャンペーン中だったので、なんと月700円!もともと1ヶ月だけ使用するつもりでしたので、破格でお試しすることができました。
電話番号ももらいました。070発信のやつ(笑)。約1週間ほど、電話したりネットしたりいろいろと使ってみました。
その結果・・・。
うむ、まったく問題なし。
ということが分かりました。いやもう、同じdocomoの電波を使ってるからなんでしょうけど、全然問題ありません。通話はクリアだし、データ通信も体感で遅いという感覚は全然ありません。
ただ、昼12~13時くらいまでは極端に通信速度が遅くなります。これはデメリットとしてよく知られていることですね。
でもブラウジングは普通にできるし、ちょっと遅いかな~くらいにしか感じませんでした。動画も低解像度なら普通に観れます(詳しくは後述)。
まぁたぶんほとんどの格安SIMで違和感なく使えるんではないでしょうか。職場の同僚にはUQ-mobileと楽天mobileを使ってる人がいますが、「不便に思ったことねぇ」といってましたんで。
ということで格安SIMはmineoで決定、となりましたので、次はいよいよ本番です。
mineoにMNP転出
さていよいよ乗り換えですが、MNP転出が初めての私にとっては分からないことが多すぎたため、実際に店舗にいって聞きまくりました(mineoには店舗もあります)。
その結果、ヨドバシカメラで売っている「mineoエントリーパッケージ(約500円)」を買って自分でネットで申し込めば、手数料約3,000円が無料になる、とのこと(店舗に行ったときはそんなこと教えてくれませんでしたが、そのあと別店舗に電話したら気のよさそうなお兄さんが教えてくれました。ありがとう!)。
1回線につき、なんと約2,500円も安く契約できます。これはやらない手はありません。
よって、以下のようにすればよい、ということを確認。
- ヨドバシカメラで「mineoエントリーパッケージ」を移転する家族の人数分買う
- docomoでMNP予約番号を移転する家族の人数分取得
- ネットで申し込み(この時エントリーパッケージ番号とMNP予約番号を入力)
- SIMが届いたら、自分でSIMカード差し替えて設定
後半2つはお試しですでにやっているのでオッケーですが、家族全員分のMNP転出がからむのでちょっと不安。
店舗の方からは、MNP予約番号の期限は2週間なので、予約番号をもらったら早めに手続きを、ということでした。
docomoのMNP予約番号はネットでも手続きできますが、いろいろ聞きたいことがあったので、後ろめたさを感じながらdocomoショップへゴー。
いちばん聞きたかったのは「dポイントがどーなるのか」です(笑)。ネットでは乗り換えても使える、とありましたが一応確認。
結果、my docomoのIDをドコモのキャリアメールから別のに変え、dカードを解約しなければそのままdポイントを使える(dポイントカードだけでもたぶん行けそうですが、未確認)ということでした。
20000ポイントほどあったので使えるのはありがたい。唯一のミスはdカードゴールドの更新をしたばかりだったということです(泣)。
まぁ、今後1年間でマクドナルドかファミリーマートでdポイントを使い切ってから解約することにします。
ネットでは「店舗でMNP転出を申し込んだら引き留められたり嫌味を言われたりする」と書いてあるのをみましたが、全くそんなこともなく、理由すら聞かれませんでした。
解約理由を聞かれたら、docomoの料金設定がいかに顧客目線に欠けているか徹底的に指摘してやろう、と意気込んでいたにもかかわらず拍子抜け(笑)。
淡々と家族分のMNP予約番号を発行してもらいました。最後に「長い間お世話になりました」というと、「こちらこそ長期間ご契約いただきありがとうございました」と深々と頭を下げていただき、大変恐縮でした。
マーケティングの観点からは、解約する顧客に理由を聞いた方がいいような気がするんですが、「高いから」以外の理由が私にはないので聞いても参考にならなかったかもしれませんね(笑)。
1点、my docomoのIDをキャリアメールから別メールアドレスに変更する際には注意点があります。IDを変えると、その瞬間キャリアメールを受信しなくなります。変更後にプロファイルを再度ダウンロードして設定すれば再び使えるようになります(メールが届かなくなったので、慌てて電話して確認しました)。
2段階認証アドレスなどの設定をすべてGメールに移して、amazonのサイト等で動作チェックし、問題なく移行しているのを確認しました。
ということで事前準備をもれなく終了したあと、ネットで家族分の手続きを行いました。今回は私が代表回線で、家族分はすべて私の名義で申し込んでいます。
ですので本人確認書類は私の分のみでオッケーでした(ただし人数分の回数アップする必要はありました)。mineoの「家族割」の対象にするにはそれぞれ個別で申し込む必要があり、本人確認書類もそれぞれでアップする必要があります。
したがって、今回の私の契約は「家族割」の対象とはなりませんが、代わりに「複数回線割」の対象になります(後述)。つまり、どっちでも割引額は同じになるようです。
申し込んで翌日に審査通過のメールが届き、その3日後に無事家族分のSIMカードが到着しました。
設定はお試しの際にやっていましたが、今回はmineoのメール設定などがありマニュアルを見ながら設定していきました。特に困るようなところはありませんでした。
マニュアルには、「SIMを入れ替えて通信できるようになるには、午後9時までに切り替えした場合おおよそ1時間程度、午後9時を過ぎると翌日以降になる場合があります」と書いてありました。
私は手続きを開始したのが午後8時半でしたので、結構あせって家族分を入力したのですが、mineo回線が開通したのは・・・。
約3分後!
でした。めっちゃ早いやんけ・・・。
mineoでは@mineo.jpドメインのメールアドレスがもらえますので、キャリアメールがなくなる、というよりはアドレスが変わる、程度の認識です(私の場合は、ですが)。
これで晴れて格安SIMライフ開始!です。
mineoのメリット・デメリットと利用所感
mineoのメリット
mineoのメリットは、他のサイトで詳しく記述されていますので詳しくはそちらを参照していただくとして、私が思うmineoのメリットは以下の通りです。
- 店舗がある
- 通話プランにmineo電話10分カケホーダイがある(月額850円)
- 家族割(または複数回線割)がある(一人につき月50円ずつ割引)
- データ通信料の繰り越しが可能(家族でも複数回線内でも可)
- 「マイネ王」に登録すればフリータンクを使ってデータ通信料を渡したりもらったりできる
mineoには少ないですが店舗があります。対面でいろいろと質問できるのは相当なメリットです。その分多少の人件費が乗っているので格安SIM業者で最安値というわけではありませんが、十分安い料金で使うことができます。
mineoの通話料金は他社同様通常20円/30秒ですが、mineo電話というアプリを使うと半額の10円/30秒になります。私の家族はほとんど電話しないのでこれでオッケーです。
しかし私は前述の通りそこそこ電話を使いますので、mineo電話アプリでかけると10分まで無料となるプランを別途申し込んでいます。
アプリでかけても受信側にはちゃんと自分の電話番号が表示されますのでご安心を。
通話に関しては、LaLaCallという通話システムを申し込むこともできます。月額使用料100円で、100円分の無料通話がついてきます。こちらはなんと8円/3分です。破格です。
ただし受信側には自分の番号は表示されず、スマホの通常の電話アプリから相手の番号をLaLaCallアプリにコピペして電話をかけなければならないというデメリットがあります。
私も10分カケホーダイで足りないと感じたら試してみようと思っています。知人にかけてもとってもらえない気がしますが、仕事で使うなら重宝するでしょうね。
家族割(私の場合は複数回線割)があるのもうれしいですね。4回線なら、毎月200円の割引となります。
データシェアのサービスもあり、家族間や回線間で次月に繰り越しされます。繰り越し上限はありませんが、繰り越し分がさらに余っても、次々月には繰り越されません。
データ通信に関する最大のメリットは、「フリータンク」を使える点です。「マイネ王」というmineoのコミュニティサイトに登録すると、初回に1ギガのデータがもらえます。
さらに余ったデータ容量をタンクに入れて他の人に使ってもらったり、足りない場合にタンクからデータ容量をもらったりすることができます。
回数制限はありませんが、預けるデータ上限は月10ギガ、もらう方は月1ギガまでです(もらう場合は残量が1ギガを下回ってからになります)。
これは他社にはないサービスではないでしょうか。私も余ったらタンクに入れていきたいと思います。
携帯料金
私は通話プランでデータ通信料3ギガ(1600円)にmineo電話10分以内無料(850円)をつけております。
家族はほとんど電話も通信もしないので(ほぼ家のWi-Fiでまかなえる状態)、一応通話プランですがデータ容量はミニマムの500メガで契約。
家族全員合わせても税込み月6,000円以下となりました。docomoの2年目以降の料金20,000円と比べて毎月14,000円の節約となります。
1年間で168,000円! 12年で200万円を超えます。これはデカいですねー。
私の個人型確定拠出年金(iDeCo)の年間積立額(年144,000円)より大きいじゃないですか(笑)。
今回は新規契約で1回線につき半年間毎月900円割引キャンペーン中に申し込みましたので、半年間はさらに激安で使うことができます。
docomoの解約手数料はイタいですが、すぐに元が取れてお得になっていくのでまったく問題ありません。
よく格安SIMに乗り換えるタイミングが大事、とありますが、違約金を取られようが解約手数料が発生しようが、長い目でみればいつ乗り換えても料金的には絶対にお得になります。
タイミングによってその金額が変わるだけで(もちろんマックスでお得にしようとするならちょうど2年目の更新時期がベストです)、10年単位で見れば数パーセントの差でしかありません。
私のように固定費を下げたいと切に願っている場合には、迷うことなく格安SIM一択です。もっと早く乗り換えるべきでした・・・。
通信速度
さて気になる通信速度ですが、私の活動範囲内で測定した結果を示します。測定にはgoogleで「スピードテスト」で調べたら最初に出てくるインターネット速度テストというサイトで計測しました。
まず、平日午前10時くらい。

なんと驚きの約70Mbps!! これはほとんどdocomoのキャリアと同等です。まぁ、私の職場では勤務中に携帯さわれませんので早くても関係ないんですが(笑)。
次に、懸念される昼の12時半ごろ。

やはりかなり落ちていますが、Webブラウジングや相場のチェックには全く問題ありませんでした。各種証券会社のアプリも問題なく起動。
一番遅くて0.16Mbpsというときがありましたが、これでもちょっと遅いかも~、くらいの感覚で使えました。我慢できないほどではまったくありません。
最後に夕刻の帰宅サラリーマン(私含む)であふれる電車内。19時ごろ。

約25Mbpsと、動画もストレスなく観れるレベルとなりました。結論としては・・・
昼間にどうしても動画見たい人以外は全く問題なし!!
ということになりますね。そんなヤツいるんかいな・・・(笑)。
これで年間15万円以上の節約になるので、経済合理的に考えるとmineoに乗り換えて大正解!!
2018年になってすぐにdocomoからmineoに乗り換えて約2週間になりますが、通話、通信ともにまったくストレスなく使えております。
まとめ
格安SIMの一角、mineoに乗り換える際の葛藤(笑)、事前の準備、注意点などについて紹介しました。
格安SIMは多くの業者が参入しており、それぞれメリット・デメリットがありますが、キャリアとの大きな違いは以下の2点です。
- キャリアは通信サービスが充実しているが(完全かけ放題アリ)、データ通信料金が高い
- 格安SIMは、データ通信料金は安いが、通話料金が高い(ほぼ従量課金、完全かけ放題はない)
それぞれトレードオフの関係ですね。通話もデータ通信も存分にやりたければキャリア、それ以外なら格安SIMにした方がほぼ確実に節約になります。
格安SIM業者やプランによって異なりますが、おおよそ半額以下になるとみて間違いないでしょう。
今回私の選択したmineoでは、アプリで10分かけ放題、複数回線割引、家族(複数回線)内データシェア・繰り越し、等の私が望む特徴をすべて備えておりました。
さらにコミュニティーに参加することでデータ通信料の融通をきかせるという斬新なアイデアにより、mineoは徐々にシェアを伸ばしているようですね。CMで見る機会も増えてきました。
携帯電話料金を抑えたければ、通話はキャリアのガラケー、データ通信は格安SIM、といういわゆる2台持ち、という手もありますが、最近なら1台で2つのSIMカードを使うことができるDSDS(デュアルSIM・デュアルスタンバイ)対応のスマートフォンも出てきていますので、こちらを使うのも1つのやり方ですね。
iphoneでDSDS対応のものがでれば、私もぜひトライしたいところです(その場合は格安SIMからdocomoへ再MNPしなければなりませんね)。
格安SIMにしてもっとも懸念されるのは、やはり通信速度ですが、こちらは体感的にまったくストレスを感じませんので、気にするほどでもないのではないでしょうか。
それより携帯料金の減額具合が半端ないです。どうしてもっと早く乗り換えなかったのか自問自答しています。大満足です。
今月はdocomoの解約手数料が加算されますが、来月から家計への効果が表れるはずですので、楽しみです。塵も積もれば・・・です。
現在、新規契約で半年間毎月900円割引のキャンペーンが継続しています(2018年5月8日申し込みまで)。興味があれば下記サイトから。