家計の把握は、ライフプランの設計、検証、改善に不可欠の要素です。いわゆる「家計簿」は、一昔前なら専業主婦の奥さんが毎日、毎週レシートの額を記入して作成するイメージでしたが、現在はクラウド家計簿なるものが存在します。

会社の運営と同じく家庭にも「経営」の観点を導入すれば、無駄を省いて堅実・堅牢な資産管理ができ、人生を豊かに過ごすことができるでしょう。

クラウド家計簿にはいろいろありますが、私は「マネーフォワード」を好んで使っています。住宅ローンの選定には、このマネーフォワードで作った決算書(笑)が大いに活躍しました。

3年間使用してみて、やはり相当に便利だと感じましたので、マネーフォワードの特徴、メリット・デメリット、使い勝手などについて紹介します。

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クラウド家計簿とは

クラウド家計簿とは、読んで字のごとく、サーバー上に存在する自分専用の家計簿です。専用のアカウントを作成し、PCやスマホでいつでもどこでも家計をチェックすることができます。

PCなど、ローカルのみで家計簿を管理できるソフトはありますが、ノートに書くかPCに打ち込むかの違いで、基本はレシートを貯めてそれを記入するスタイルですね。

クラウド家計簿は、データベースがクラウド上にあるだけで、基本はPC用家計簿ソフトと同じです。かつては、保存している場所が違うだけで機能的にはほぼ同じものでした。

家計簿の歴史は古いですが、保存先がノート → PC → クラウドに進化していったのですね。

大事な家計情報をネット上に転がすなんてセキュリティが不安になっただけ、と思うかもしれませんが、もちろん漏洩のリスクはあります。

しかし最近の生活情報の電子化の流れは大きく、クレジットカードや電子マネーの普及とともに、取り込める情報量が飛躍的に増大しました。

生活の利便性は上がりましたが、一方で管理の煩雑さも増大しています。クラウド家計簿はその「管理の煩雑さ」を一手に引き受けてくれます。家庭専用の経理係ですね。

「自分は断然現金派」という人には不向きですが、個人はもとより、家族で生活している世帯にとって非常に強力なサポートとなります。

クラウド家計簿にはいろいろありますが、評価の高いものの一つが「マネーフォワード」です。マネーフォワードには顧客の利便性を考えた様々な特徴があり、私も3年間使ってみて非常に気に入っています。

以下にマネーフォワードの特徴、メリット・デメリットなどについて紹介します。

マネーフォワードの特徴

マネーフォワードは、家計、資産管理に特化したクラウドサービスを提供する会社です。マネックスベンチャーズ、三菱UFJキャピタル、クレディセゾン、三井住友海上キャピタルなどが出資しています。大手機関のサポートがあるのは大きいですね。

近年ではCMも放映されており、ご存知の方も多いのではないでしょうか。2017年には上場を果たしました。

私は3,4年前まで家計簿などつけたことがありませんでしたので、はっきり言って家計はザル、垂れ流しでした。

なくなるまではアクセル全開、がモットーでしたので(笑)、オプションで追証食らって入金額が足りずに慌てたこともあります。

退場寸前で一念発起し、堅実路線に転換(笑)しようとしたところでこのマネーフォワードを使い始めました。最初は恐る恐る口座情報を登録するところから。

ビビっていたのは最初の1ヶ月くらいで、すぐにすべての銀行口座、クレジットカード情報を登録して電子管理生活をスタート。もう便利すぎて離れられなくなりました。

もちろんクラウド家計簿なので、PCでもスマホでもログインすればいつでもチェックできます。

マネーフォワードの最大の特徴は、登録できる金融機関が極めて多いことです。昨今の電子化の流れもあり、各種クレジット、電子マネーやポイントサービスの数は膨大ですので、完全にカバーしているわけではありませんが、それでもマネーフォワードで登録できるサービスの数は随一です。

さらに以下の特徴があります。

家計簿を自動作成

日々のお金の動きは主に、銀行口座の入出金、クレジットカード決済、現金の3つではないでしょうか。

マネーフォワードは各金融機関の履歴から、食費、用品費、光熱費などのカテゴリ分けを自動で行って家計簿を作成してくれます。家計簿作成に関して以下の特徴があります。

  • 家計簿カレンダー機能
  • 自動で収支内訳作成
  • 過去の収支をグラフ化

日々の収支をカレンダーで表示してくれます。マウスを近づければ、いつ、何に、いくら使ったのかが表示されますので、自分の収支カレンダーができあがります。

また、一度設定してしまえば自動でカテゴリー分けして記録し、グラフが作成されます。直感的に収支状況がわかるのは意外と便利です。

カテゴリはかなり詳細に分類されています。例えば大項目の「収入」には、小項目として「給与」、「児童手当」、「年金」、「配当」などがあります。

「食費」の中に、「朝ご飯」、「昼ご飯」、「晩ご飯」とあるのにはびっくりです。そこまでせんでもええんちゃう?というところまで手が届いています。

もちろん手動で項目を設定することも可能です。例えば「給与」の中に「副業」を新たに加えることも可能です。

個人的には「趣味・娯楽」の中に「秘密の趣味」という小項目があるのには笑いました(これ設定するヤツおるんかいな・・・)。

電気、ガス、水道などは最初から光熱費などに分類してくれますが、食費や日用品の区別がつかない場合は、最初に一度設定してしまえばメモリされ、次に同じ店で同様の出費があった場合は同じ分類に分けてくれます。

何を計算対象に加えるか、についても設定できます。例えばカードの支出情報と、そのカードから引き落とされる銀行口座情報は中身が重複していますので、私は銀行引き落としの方を「計算対象外」に設定しています(こちらは合算なので、何に支出したのかがわからないからです)。

複数口座の情報を一括管理

マネーフォワードの登録可能金融機関は2018年2月現在で2661とあります。例えば銀行だけだと、現在135行となっています。

以下のカテゴリの機関が登録可能です。

  • 銀行
  • 証券
  • 投信
  • FX・貴金属
  • カード
  • 年金
  • 電子マネー・プリペイド
  • ポイント
  • 携帯
  • 通販
  • スーパー
  • 不動産
  • その他(ソーシャルレンディングなど)

銀行~カードあたりまでの機関の登録数は随一です。ほとんどの金融機関を網羅しているといっていいのではないでしょうか。

iDeCoなどの年金もおさえています(積み立てる側です)。通販はまだちょっと少なめでしょうか。Amazonには対応しています。

FX・貴金属のなかには仮想通貨もあります。ソーシャルレンディングまで入っているとは個人的に驚きです。不動産は、保有している不動産があれば資産として計上してくれます。

住宅ローンを組んでいる銀行口座を登録すれば、自動で「負債」として計上してくれます。うーん、「資産」をクリックすると超絶マイナスなのが気になりますが・・・(笑)。

金融機関の登録は、自身のアカウントのIDとパスワードを入力することで連携されます。ここがセキュリティ上不安だという方には、クラウド家計簿は不向きかもしれません。

各金融機関でセキュリティを向上させるため、2段階認証を設定している場合は都度入力する必要がある場合があります。これはめんどくさいですね。

ただし、マネーフォワードは随時金融機関と連携を強めていっており、例えば三井住友銀行とはAPI参照による公式連携を行っており、一度設定すればIDやパスワードをマネーフォワードに預けることなく、ワンタイムパスワードの入力なしで入出金履歴が確認できます。

その他の機関についても随時高度なセキュリティと担保しつつ連携を進めていっているとのことですので、利便性があがりますね。

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現金の管理もレシートで

さすがに現金だけは、「自動で連携」したりできません。が、レシートの写真をとることでスムーズに入力可能です。

これはスマホのみで可能となる機能ですが、入力ボタンを押して画面上の「レシート」アイコンをクリックすればカメラが立ち上がります。あとは写真を撮ればレシートが認識され、自動で分類されます。

もちろん手入力も可能です。駅の売店でレシートをもらうの忘れた、という場合でも金額さえ分かっていればOKですね。

実際にレシートの撮影を行ってみたところ、意外なほどあっさり認識しました。店名が英語のイタリックだったりすると認識率が落ちるみたいですけど、まぁ許容範囲でしょう(金額はほぼ100%正しく認識します)。

メール通知機能

銀行での入出金やカードの支払い履歴などをメールでお知らせしてくれます。まぁこの機能は銀行では普通についているものですが、マネーフォワードでは資産管理に役立つ機能も搭載しています。

1週間、1ヵ月ごとに入出金を総括し、メールで先週比、先月比によって使い過ぎ、節約状況などを診断してくれます(プレミアム機能)。家計簿通信ですね。

また、クレジットカードの引き落とし金額を事前にアラートしてくれます。個人的にはこの機能が超便利です。入金額が足りない場合に対応できるので重宝しています。引き落とし日の何日前にアラートするかは、3,5,7日前から選択することができます。

資産管理機能(プレミアム機能)

マネーフォワードは、単なる家計簿としての機能に、資産管理のコンセプトを加えた総合資産管理ソフトです。

後述する「プレミアム会員」になると、これらの資産管理機能を使うことができます

資産を「預金」、「株式」、「投資信託」、「不動産」、「年金」などのアセットクラスごとに分類し、ポートフォリオを作成します。マイルやポイントの情報も追加してグラフ化できるので、資産状況を一目で把握することができます。

もちろん、投資信託の含み益も表示してくれます。

また、資産の推移を時系列でみることができ、マネープランニングに役立てることが可能です。銀行や証券会社と違って取引履歴の保存期間に制限はなく、長期に渡る資産推移を検証することが可能です。

バランスシートも表示してくれます。負債もちゃんと把握しないと家計の健全化は望めません。ただ、住宅ローンを組んでいると、当然ながらバランスシートはマイナス方向に大きく振れます・・・。

セキュリティ

大事な金融資産情報を一手にまとめるわけですから、尋常ではない堅牢さのセキュリティが求められますよね。

マネーフォワードの利用には、各金融機関にログインするためのIDとパスワード情報を預ける必要があります。銀行振込時に必要となる場合がある乱数表、ワンタイムパスワードおよびクレジットカード番号は登録する必要はありません。

これらの情報は厳格に管理されています。通信には2048bitのEV-SSL証明書を利用した暗号方式を採用しており、顧客のデータと金融機関の認証情報は別のサーバに暗号化して保存されています。

マネーフォワードはこれらのセキュリティに関して、TRUSTeマークの認証を取得しています。Yahoo JAPAN!と同じですね。

もちろん、2段階認証を導入しており、新規ログインがあった場合にはメールにて通知が届くシステムとなっております。スマホアプリにはパスコードロックまたは指紋認証機能もあります。

ことセキュリティに関しては、万が一漏洩した場合の負のインパクトは大きく、倒産は必至となるため、顧客の情報管理は上記のように徹底されないといけません。

プレミアムサービス

マネーフォワードは無料で使うことができますが、一部機能に制限があります。月額500円ですべての機能を使うことができます(apple store経由で支払う場合は月額480円)。

無料会員との機能の違いは以下となります。

無料会員はデータ閲覧期間は1年間、連携機関数は10件までとなっており、そのほかのレポート、診断機能などはすべて使うことができません。

一方、プレミアム会員はすべての機能を使うことができます。

特にプレミアム会員のデータ閲覧期間無制限、連携機関数無制限は重宝しています。住宅ローンの趣味レーションや、購入後の下記管理には長期に渡る視点が必要ですので、これらの機能が無制限であるのは大きいですね。

自動更新頻度も無料会員の10倍となっており、頻繁にチェックする場合にも有効です。カードの未確定利用残高表示、資産内訳・推移グラフ、データバックアップ保証なども充実しています。

マネーフォワードのデメリット

登録機関数2661を誇るマネーフォワードにも、未連携の金融機関はあります。例えばSBI FXトレードは連携できますが、その中の積立FXはまだ連携できません。

私のポートフォリオにもSBI FXトレードの「積立FX」がありますが、マネーフォワードには登録できませんので別計算になります。

サポートに問い合わせたところ、未連携の機関についても随時拡大していく予定とのことでした。私がマネーフォワードを始めた3年半前は、WAONやdポイントも未連携でしたが、現在は連携可能になっています。

また、上述したように、クレジットカードの引き落としは、実際に使った際の請求の合算ですので、支出が重複することになります。これらは手動で「振替」に設定しなければなりません

自分の銀行口座から別の銀行口座への振り込みも、片方が支出、もう片方が収入と判定されてしまうため、自分で「計算対象外」に設定する必要があります。この辺りはまだ改善の余地がありそうですね。

最大のデメリットは、多くの金融機関やカードのログイン情報を預けることです。マネーフォワードのアカウントを2段階認証にしたり(もちろんデバイスへの記憶はさせないで)、スマホそのもののロックも忘れずに

通常金融機関の資金移動には個別のパスワードがかけられる場合がほとんどですから、ハッキングされて金融機関にログインされたからといってすぐに資産が盗まれるわけではありませんが、名前や住所、電話番号などの個人情報は漏洩します。

もちろんマネーフォワードのセキュリティは堅牢で安心ですが(漏洩したら会社の死活問題です)、自身でできることは可能な限り行うようにしましょう。

デメリットではないですが、クレジットカードの引き落とし額をチェックするために「負債」をクリックすると、クレジット以外に住宅ローン残高も表示されます。これが全然減らないので毎回ため息が出ますね・・・(笑)。

3年間使用した口コミとまとめ

3年間にわたりマネーフォワードを使っていますが、もはや手放すことのできないツールとなってきました。アプリ起動+指紋認証(iphone)で最近の入出金履歴、口座残高、クレジットカードの精算額が分かるのは秀逸です。

主に以下の特徴があります。

  • 支出の自動記録と家計簿の自動作成
  • 銀行、証券、カード、年金、ポイントなど2500以上の金融機関が登録可能
  • 家計診断および資産内訳、推移グラフの作成(プレミアム機能)

この「家計簿の自動作成」は極めて便利です。ズボラな私には不可欠の機能です。食費や光熱費などの各項目ごとに、前月比などを表示し、レポートも作成してくれますので家計の状況を長期的に検証していくことができます

登録口座は非常に多く、未連携の機関についても随時連携が進められており、かなり特殊な金融機関でない限りはほぼ網羅していると言えるでしょう。

プレミアム機能にはweelky、monthlyレポートの作成、資産内訳グラフの作成などがあり、住宅購入を目標に家計改善にトライしていた私はこれらを重宝しておりました。

月500円でプレミアム会員になることができます。登録可能機関も無制限になるのでリーズナブルではないでしょうか。

3年以上前に使い始めた最初の頃は、金融機関登録の仕方がよくわからずに四苦八苦しており、正直アカウント情報を入力しても大丈夫なんか・・・、と不安でいっぱいでした。

一度登録に慣れてしまえば非常に簡単です。あとはセキュリティに関する不安は感じつつも、まず銀行口座をすべて登録することにしました。

1ヶ月ほど使ってみて、これは便利と判断し、生活に使うお金のほぼすべてをクレジットカード決済にし、住宅購入に備えて家計管理生活をスタート。

家族には家族カードを渡して、世帯としての家計状況把握につとめ始めて1ヶ月。初めての家計簿が完成しました。

1ヶ月の結果は「赤字」。これはイカンがな!と2か月目はちょっと節約してなんとかトントン。その後2か月分の家計簿を家族で見つめなおして、無駄な出費と思われる項目からつぶしていき、3か月目に月単位黒字化に成功しました。

1年がたったころには我が家の「通期決算書」が完成し、住宅ローン計画を遂行することが可能になったのです。

すべては安心の住宅購入と安定のローン支払いのために!(笑)

これから住宅購入を考えている方はこちらをぜひ。

最近では、家計の固定費を圧迫していた携帯キャリアを解約し、格安SIM Mineoに切り替えました(携帯の固定費割合が大きいのに気づいたため)。携帯電話料金が半分以下になっております。

ATMで引き落としたりカード決済しても、即時にマネーフォワードに反映されるわけではありません。銀行口座の入出金はおよそ翌日~3日後、クレジットカードは、使った日の3日~5日後に反映されます(加盟店から決済ブランド会社に通知が届いた時点で反映されるため)。

まぁ家計簿は毎日見る必要もありませんから、これくらいの遅延は許容範囲でしょう。

個人的には、多くのクレジットカードの決済額をまとめて把握できるのが素晴らしいですね。引き落とし前に銀行口座残高が少ない場合にはアラートしてくれます。

現在は、マネーフォワードなしの生活はもはや考えられません。貯蓄、資産運用、家計改善を通じて、住宅ローンの安定的返済につなげることが可能になっています。マネーフォワードがなかったら住宅購入はかないませんでした。それくらい重宝しています。

興味がある方はぜひ使ってみたください。

→ マネーフォワード公式サイト

最後にデメリットを一つ。マネーフォワードに使途不明の出金を見つけたとき、家族に「これなんやろ?」と聞くと、「監視してんの?(怒)」と言われます(笑)。