積み立て投資信託を始めてもうすぐ1年になります。主にインデックスファンドでの運用です。この1年間では地政学的リスクなどもありましたが、順調に含み資産が増えていっています。

積み立て投資は基本的に小額ずつ、定期的に一定額を積み上げていくものですので、全額を一気に投入する場合に比べて含み損益の変動は小さくなります。つまりストレスフリーですね。

上がるときもゆっくり、下がるときもゆっくりです。含み損はうれしいものではありませんが、株、FXや先物のスポット購入では朝起きたらえらいことになっている場合もしばしばです。

積み立ての場合は下がった場合も購入し続けますので、平均購入額が時間とともに平準化されていきます。

毎月、毎週などの定期間隔で一定額を購入し、長期にわたって積み立てていくこの投資法は、資産運用初心者の方に大変お勧めです。

ここでは積み立て投資信託を中心に、その概略、メリット、デメリットおよび所感についてまとめます。

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積み立て投資の概略

積み立て投資とは、「小額ずつ、一定間隔で、定額分の商品を購入し、長期に渡って複利で運用する」のが基本の投資法です。

最大のメリットは、「一度設定してしまえば、ほとんど何も考えなくてよい」ことです。

このメリットは実際に運用してみないとよくわからないかもしれませんが、一度でも株やFXなどを購入した方なら、「相場の変動に一喜一憂」したことがあるのではないかと思います。

この「一喜一憂」は極めてストレスフルです。ハマってしまうと5分おきに相場を確認したくなります。もう仕事になりません。

でも積み立て投資にはそれはありません。最初は毎日確認するかもしれませんが、あまりに変動が緩やかなのでそのうち見なくなります。

運用中は何も考える必要がないのです。ただ一つ考えなければならないのは、「いつ売却するのか」だけだといっても過言ではありません(実際には後述するリバランスなど、定期的にメンテナンスする必要はあります)。

小額ずつ購入するメリット

このメリットはもちろん、「下がった時のダメージ(含み損)を軽減する」ことにつきます。毎月1万円づつ積み立てる場合、1年で12万円、10年で120万円になりますが、最初の1回で120万円分購入した場合と比べてリスクは「極めて大きく軽減」されています

投資において我々が最も注力しなければならないことの1つに、「下がったらどうすんの?」ということがあります。

選択肢はおよそ3つです。売る、耐える(塩漬け)、追加購入、の3つですね。1回で全額投入した場合、含み損次第では1発で退場する可能性があります。

通常の裁量トレードの場合には、売って損失を確定する「損切り」が正解ですが、一喜一憂とセットになります(笑)。耐える(塩漬け)のは、資金拘束の観点からお勧めできません。

そこで追加購入、となるのですが、1回で全額投入しているとそもそも資金がありませんね。

積立投資は小額ずつ購入するわけですから、追加購入が可能です(そもそも一定期間で追加購入するのが積み立て投資です)。

1回ごとの含み損を最小限に抑え、かつ下がった時に追加購入のチャンスが常にあるのがメリットです。

定期的に購入するメリット

毎日、毎週、毎月など、一定間隔で購入することにより、相場の変動の影響を軽減することができます。

通常の株やFXなどの長期運用の場合、最初の1回で購入してあとはほったらかしになりますが、下がった場合には大きく含み損を抱えることになります。

一方、積み立ての場合はそれを何度かに分散して購入するということですから、下がった場合には安値で仕入れることになります(もちろん、上がった場合には高値掴みともいえます)。

この「下がった場合」のリスクを低減させることが積み立て投資の根幹となります。つまり、「初回にある程度の資金を投入して、上がった場合」のメリットを犠牲にしてリスクを抑えるのですね。

我々凡人がスポット購入して一喜一憂するのは、この「下がった場合」でしょう。何度もいいますがこの「一喜一憂」は身体によくありません(笑)。

なので「小額ずつ」を「定期的に購入」することはこの一喜一憂することを防ぎ、精神的に安定して運用するために非常に有効です。

また、一定間隔で購入するわけですから、平均購入価格は平準化されていきます。つまり、時間がたてばたつほど、購入しても平均価格があまり変わらなくなり(相場の変動次第ですが)、購入口数が多くなっていきます。

私も始める前は全く気にも留めませんでしたが(相場は毎日見るものだと思ってました)、1年近くやってみて、「一喜一憂しないことのメリット」を実感しています。

一定額ずつ購入するメリット

これは上記の「定期的に購入する」メリットを補完します。長期的にみて、積み立て投資をさらに有用にする効果があります。

投資信託には「基準価額」というものがあり、購入する際には通常「口数買付」と「金額買付」のどちらかを選択することになります。

口数買付とは、一定の口数(株の場合の株数、に相当)を購入することになりますが、当然その時の基準価額で購入しますから、毎回金額が異なります。

一方、金額買付の場合には、毎回一定金額(例えば1万円ずつ)を支払って、基準価額によって決まる口数を購入することになります。

例えば現在の基準価額が100円の投資信託を、毎月200円ずつ購入する設定にしたとします。初回は200÷100円で2口購入します。

次の月に基準価額が50円になっていたとすると(大暴落ですね)、今度は200÷50円で4口購入することになります。

つまり、下がっているときは多めの口数が購入されます。これは株の「ナンピン」に似ていますね。

また、上がっている時には少なめの口数が購入されます。「高い時に少し、安い時に多く」購入することで平均購入価格を下げることができるのですね。これを「ドルコスト平均法」といい、積み立て投資での基本の考え方となります。

この「小額ずつ、定期的に、一定額分」を購入することで、大きく値上がりしたときのメリットは軽減されてしまいますが、一方でリスクを大きく抑え、精神的にも安定した運用が可能となります。

分散投資によるさらなるリスク低減

これは投資信託のみにいえることではなく、投資全般で成り立つリスク低減方法ですね。複数の投資信託に資金を分散させることによって、トータルでの変動を抑え、大きく資産を減らすリスクを避けることができます。

例えば、私の投資信託のポートフォリオは以下のようになっています。

  • 三菱UFJ国際―eMAXISバランス(8資産均等型)
  • ニッセイ―ニッセイ日経225インデックスファンド
  • ニッセイ―ニッセイ外国株式インデックスファンド
  • ニッセイ―ニッセイ国内債券インデックスファンド
  • レオス―ひふみプラス

三菱UFJ国際―eMAXISバランスは8つの資産に均等に分散させて運用する投資信託ですので、これ1つですでに分散投資していることになります。

あとは日本株インデックス、外国株インデックス、外国債券に分散させています。基本的に債権と株式インデックスには逆相関がありますので、日本国内についてはリスクヘッジしていることになりますね。

ひふみプラスはインデックスファンドではなくアクティブファンドです。通常、インデックスファンドを上回るパフォーマンスを達成するアクティブファンドはほとんどありません。

ひふみプラスはレオス・キャピタルワークスが運用するファンドで、数年間にわたってインデクスファンドを上回る成績を上げており、非常に優秀なアクティブファンドですので組み入れています。

安定運用を目指す中で、一部冒険している、といった感じでしょうか。

実際には下記記事のように、私のポートフォリオの中では最高の成績を上げています(といっても投資額がまだ少なめなので、数万円の含み益ですが)。

ちなみに上記5つの投資信託で運用し、この1年で元本を下回っていたのは、始めて2か月目のみ、期間は1週間ほどでした。

最も重要なことは、いつ売るのか、ということ

積み立て投資信託は、通常数年~数十年の長期に渡って運用していくものであり、期間が長くなればなるほど保有口数が多くなります。

したがって、「負けない」ことのみに注力するなら、ある時点で含み益が生じている段階で売却すればよいことになります。

つまり重要なことは、「平均購入価額」であり、「現在の基準価額」がこの価格を上回っていればいつ売却しても利益になります。

問題はその利益がどのくらいか、ということですね。「現在の基準価額」が「平均購入価額」より高ければ高いほど利益が大きくなります。

また、その時の「保有口数」が多ければ多いほど利益が大きくなります。

積み立て投資信託で最も利益がでるのは、長期に渡って相場がじりじりと下げ、その間に安値で積み立てていき、最後に大きく上昇した際に売却したときになります。

逆に、積み立て投資信託で最も損失を被るのは、長期に渡って相場がじりじりと上げ、その間に高値で積み立ててしまい、最後に大きく下落した際に売却したときになります。

これを避けるには「下がっても売らず、逆に安値で仕込む」姿勢が必要です。とにかく利益が出ている時にしか売らない、そのために長期運用する、ということになります。

相場は日々変動しており、世界情勢の影響や地政学的リスクなどによって一時的に下げることはよくあります。

それでも世界の経済はゆっくりではありますが成長していってるのだから、いつかは含み益に転換する、その時に売却する、というつもりで臨んでいけばいいのではないでしょうか。

デメリット

積み立て投資信託では小額づつが基本になりますので、いざというときにキャッシュがない、ということにはならないはずですが、長期に渡って積み立てるため、その間は投資資金は拘束されることになります。

そのため例えば、「家を買う」などの一大イベントのため、まとまった頭金が必要になった時に含み損になっていたら、泣く泣く決済するか、家の購入を先延ばしにしなければなりません。

「結婚する」、「子供が私学に入学する」、「病気になって長期に入院する」などの場合も同様です。

先にも書いた通り積み立て投資は、人によってまちまちですが数年~数十年の長期に渡って運用するものですので、自分のライフスタイル、今後のライフイベントなどをよく考えて、投入資金を算出すべきです。

つまり、いざというときのためのキャッシュは貯金しつつ、余剰資金で運用する、ということになります。これは積み立てだけでなくすべての投資に言えることですが、長期運用が前提の積み立て投資では特に計画的な運用が求められます。

まとめ

積み立て投資は以下の3つを特徴とする、比較的低リスクで運用できる手法の一つです。

  • 小額ずつ積み立てる
  • 定期的に積み立てる
  • 定額を積み立てる

この3つを長期にわたって行います。

すべての投資のリスクは、様々な要因による「買った商品の値下がり」ですが、積み立て投資は上の3つをコツコツと行うことでそのリスクをできるだけ抑え、安定した運用を実現できる投資法です。

また含み損益は、裁量売買に比べて非常に緩やかに変動しますので、運用中ストレスを感じることはほとんどありません。

商品の価値が下がって含み益が出ているときはうれしいものではありませんが、運用期間が長くなり慣れてくると、逆に「安値で仕込みチャンス」と考えられるようになります。

株、先物、CFD、FX、仮想通貨など、運用商品はいくつもありますが、積み立て投資はそれらのほとんどに応用可能で、初心者にもお勧めの投資法です。

初めて積み立て投資を始めるのなら、やはり手堅く投資信託がお勧めです。日本以外に先進国や新興国の株、債券などに分散させることでさらにリスクヘッジすることができます。

小額から始めるのなら、スマホのみで売買できるOne Tap Buyの「積み株」もお勧めです。米国株30銘柄の中から、好きな企業の株を1,000円から積み立てることが可能です。

One Tap Buyについては以下にまとめています。

また、通常の裁量FXトレードはレバレッジが25倍と大きいためハイリスクですが、SBI FXトレードの積み立てFXなら、レバレッジ抑えて1通貨単位から積み立てることが可能です。

SBI FXトレードの積み立てFXについては以下にまとめています。

積み立て投資は長期運用ですので、早く始めれば始めるほど、長期運用の恩恵を大きく受けることができます。

1000円、1ドル、1通貨単位などで始められる積み立て投資商品も増えてきていますので、資産運用はよくわからないけど勉強してみたい、という方はぜひ始めてみてください。

私の積み立て運用も、長い旅が始まったばかりです。